テーパーワッシャー(座金)の角度の使い分け

テーパーワッシャーは、角型(一部のメーカーで丸型あり)で角度のついた座金です。傾斜のついた箇所にボルトを締め付ける時に座面の傾斜を是正するのが目的です。主に、鋼材のフランジ部分に使用します。

ボルトの締結時は、締結面に対して垂直に取り付けるのが理想です。傾斜のついた箇所に締結を行うと首元やねじ部に余計な力が働き、さらに座面が密着していないため適切な軸力も発生しません。

角度の合ったテーパーワッシャーを間に挟むことで、取付け角度を調整してボルト座面をまっすぐに取り付けることができるようになります。

テーパーワッシャーは、締結する鋼材や使用するボルトの太さによって種類があるので説明していきます。

テーパーワッシャー(座金)の角度

テーパーワッシャーの角度は、主に5°・8°・13°の3種類があります。メーカーによっては、3°の商品もありますが、明確に使用場面が定義されていないのでここでは除外します。

鋼材の種類によって以下のような使い分けをします。

テーパーワッシャー5°

5°の角度のものは、溝形鋼またはチャンネル鋼と呼ばれる鋼材に使用します。溝形鋼は、機械や建築に広く用いられているコの字型の鋼材です。

テーパーワッシャー8°

8°の角度のものは、I型鋼またはアイビームと呼ばれる鋼材に使用します。I型鋼は、主にクレーンや水平移動用レールに使用されています。

テーパーワッシャー13°

13°の角度のものは、レールに使用します。

テーパーワッシャー(座金)の大きさ

使用するテーパーワッシャーのサイズは、締結するボルトのねじ径で決まってきます。M12のボルトを使用するのであれば、呼び径M12用のテーパーワッシャーを使用します。

外形の大きさや厚さは、メーカーによって異なることが多いので、使用するメーカーのスペックを確認する必要があります。

一般的には、

・テーパーワッシャー5° → M5~M36
・テーパーワッシャー8° → M6~M36
・テーパーワッシャー13° → M10・M12・M16・M20

というサイズ構成がされているメーカーが多くなっています。

テーパーワッシャーを使用しないで良い鋼材もある

留め付ける部分(フランジ)に傾斜が付いていない鋼材には、テーパーワッシャーを使用する必要はありません。H型鋼・山型鋼・等厚溝形鋼・等厚溝形鋼などはフランジ部に傾斜が付いていません。

このような鋼材にテーパーワッシャーを使用すると逆にボルト座面部に傾斜が付いてしまい適切な締結が行えません。

まとめ

フランジ部分に傾斜のついた鋼材に、ボルトを締結する場合には、その傾斜に合ったテーパーワッシャーが必要です。

テーパーワッシャーを適切に使用していない場合、ボルト座面が傾斜に対して不安定な状態で締結されるため、ボルトの破損や軸力不足が発生する場合があります。

ボルトは適切に締め込むことができなければ、本来の締結力は発揮しません。落下事故を防ぐためにも角度の合ったテーパーワッシャーを使用することが重要です。